2022年度 明治大学 理工学部 〔Ⅰ〕(1)
〔目次〕
問題
解答はマークシートで、各文字には0~9の数字が該当する。
(a) 多項式の剰余の問題
剰余の定理というものがある。
詳しくはリンク先の記事を読んでいただきたいが、簡単に(難しく)示すと以下のようになる。
式:割られる数(式)
式:割る数(式)
式:商
さて、これを頭に入れて問題文を見てみると、
をで割るから、
とおける。
この式のすべてのにを代入すると、
となり、これが答えとなる。
剰余の定理については以下の記事で分かりやすく解説しています。
juken-kaisetsu.hatenablog.com
(b) 二項定理による一般項の係数
もちろん、わざわざ展開して全部の係数を求めることが正解なわけがない。
のような2項の累乗式が出てきた場合、疑うべきは二項定理。
また詳しくはリンク先を見ていただきたいが、ここでいう二項定理を簡単に(難しく)説明すれば、
を展開したとき、の係数が、となる
ことである。
さて、今回の問題文に戻る。
以下の説明のために、の内、の係数を、の係数をとする。
それを用いてを一部計算すると、
となり、求めたいの係数は、
となる。計算すれば、式を展開した中で、の係数となるのは、となる。
つまり、 との係数を求めてあげれば良さそうだ。
では、上の二項定理を使って求めていく。
となる。
よって答えは、
となる。
二項定理については以下の記事で分かりやすく解説しています。
juken-kaisetsu.hatenablog.com
(c) 二項定理による一般項の係数
まずは泥臭く解く方法を解説する。
と置く。符号がとで交互になっているのは、がとを交互に繰り返すことに影響している。
これを用いれば、
となる。や、などは、二項定理で であったり、 であることを用いている。
これより、
と求められる。
次に、これを鮮やかに解く方法を紹介する。
辺々を足すと、
となる。
ここで、
だから、
(d) 虚数の計算
これだけ見れば、今までの問題が誘導になっており、二項定理を使うように感じるかもしれない。
しかし少し考えてみたら分かるように、かなり面倒くさい計算をすることになる。
少し地道に計算してみよう、、
まずは2乗分だけ計算してみる。
!?
じゃあこれを5乗すればいいだけじゃないか。
これにを掛けてあげて、
これが答えとなる。
うまく計算する方法が無ければまずは地道に計算してみるのも1つの手だね。